龍のページ TOP > 中国の龍
「歴史上、龍は中華民族の標識と象徴であり、民族精神の象徴でもある。かつて中華民族を凝集する役割を果たした。農業で国を立てている中国では、想像上の動物であり、風雨を呼び起こす力を有する龍は、昔から多くの人々に尊崇されていた。封建帝王は自国の統治を図るために、龍を借りて自己の権威を打ち立てようとした。
数十年来、龍に対する観念や信仰が人の頭に強く影をおろしていった。今も「龍子龍孫」「龍の伝人」「龍種」などの意識は大大伝わっているし、「龍王」「龍宮」をはじめとする様々な伝説は百世にわたっても広められている。
龍を祭る祭日 龍頭節(または龍拾頭節、中和節ともよばれる。時期は旧暦の二月二日) はどこにでもある。龍の祭儀も所によっていろいろあり、民間では各種の龍舞や龍燈の行事は今も盛んに行われている。」(『雷神、竜神思想と信仰』 李均洋著 明石書店)
中国の故宮博物館は中国で最も有名な博物館ですが、その建物は明と清の時代の王宮でした。中国では龍は瑞兆であり、また皇帝の象徴でもありましたから、故宮博物館にある文物やまた建物には沢山の龍の姿が彫刻されています。
そして龍の爪は五爪が皇帝のシンボルであり一般の龍は3爪や4爪だったといわれます。
中国の観相学(人相や体の相によってその人の運命を判断する方法)の中で大変有名な
麻衣相法といわれる麻衣仙人が伝えたといわれる方法には、
龍眉 龍眼 龍鼻というのがあります。
これはどちらも相の中で大変よい相で、そのような相を持つ人は、人生は富貴大ですぐれた人で、天下に名を残し、子孫も繁栄すると書かれています。
中国で、龍は皇帝の象徴であり、相でいけば最高の高貴な相なのです。
中国で龍は皇帝の象徴でもあります。
皇帝の衣には必ず龍が刺繍されており、権力の象徴とされてきました。
また、五爪の龍は皇帝に関わるものにしか刺繍したり書いたり彫刻したりできませんでした。
そしてインドから伝わってきた仏教を守護する神、ナーガ(蛇)は中国に来ていわゆる龍の形に変化しました。もともと中国にあった龍に書き換えられたのです。
また龍というのは縁起のよい神でもありますから、中国では書にも沢山書かれます。(図〜日本道観にある中国の龍の書)