晴れの日があれば、雨の日もあります。「天の気」つまり「天気」にも表情の違いや、変化があるように、人間の持つ気も常に変化しています。
朝起きて、体がだるくて眠気が取れないような日と、すっきりと目覚めて「よし、今日一日がんばるぞ!」と思える日があるでしょう。
これは、体の中の気の量の増減によるもので、気が満ちていれば、腹の底から元気ややる気がねいて、「何となくツイてる感じ」を体感できます。
そんな日は、難しい仕事に挑戦する日だと思ってください。なぜなら気が体中にみなぎっているときは、いつもの自分より数段大きな力を発揮できるからです。
保険のセールスをしているA子さんはその朝、化粧をしながら、「あれ、なんだか今日はいつもより顔が明るく見えるな」と思いました。口紅の色を変えたわけでもないのに、なぜかそう感じるのです。A子さんは意識していませんでしたが、その日は彼女の気が充実した日だったのですね。
出社したA子さんの顔を見て、上司も「おや、いい顔してるね。なにかいいことあったの?」と声をかけてきました。
自分でも「そうかな」と思っていたことを他人からも言われたA子さんは、気持ちがウキウキして、「今日は吉田さんのところに行って、もう一度保険の見直しについてお願いしてみようかな」と考えたのです。吉田さんは何度足を運んでもこちらの提案に耳を貸してくださらないお客様で、なかばあきらめかけていた相手でした。
そして結果は……ラッキーでした。
それまでは「そんなもん、いらん」の一点張りだった吉田さんが、「そんなに言うのなら、資料を見ておく。わからないことがあったら、すぐに電話するから、説明に来い」と言ってくれたのです。即時契約というわけにはいきませんでしたが、驚くほど大きな前進でした。
これはA子さんが漠然と感じたツキを信じて、一歩踏みだしたからこそ、つかめた成果です。
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「気」の流れを上手にコントロールできる人が、「運」を呼び寄せられる! 誰もが絶対に欲しい金運、仕事運、異性運、健康運などについて、びっくりするような知恵を公開。運を招くタイミング・逃すタイミング、開運のきっかけになる場所、究極の幸運食ほか、「気」を上手に使って成功する方法を伝授。天から与えられた運を、正しく理解していない人のための一冊。
あなたのまわりには、「彼はいつもツイている」「彼女は本当に運が強い」などと言われる人がいませんか。たとえば、上司から期待を寄せられ、ほかの人とくらべて確実に大きな仕事をまかされているとか、同期の中でも群を抜いて昇格が早いといったように、「人生に勢いのある人たち」です。 ところが才能に恵まれて、人より抜きんでた能力を持っている人とは限りません。ごく普通なのに、どうもほかの人たちより得をしているような気がする……そんな人たちがたしかに存在するのです。
反対に、人もうらやむような学歴や実力を持ちながらも、なかなか力を発揮する場を与えられず、それどころか、ねたまれたり疎外されてしまう……そんな「運に見放された人」もいます。いったいなぜ、こうした幸運の人と不運の人の差が生まれてしまうのでしょうか。
それは、「気」のためです。気というのは、この世のすべてのもの、宇宙の隅々にまで満ちているエネルギーです。その流れが滞(とどこお)ったり乱れたりすると、生活にさまざまな影響が出てきます。仕事でもプライベートでも何をやってもうまくいきません。つまり「不運な状態」におちいってしまうのです。
しかし、気の流れをじょうずにコントロールして、流れに乗れる人は、なにをやってもうまくいくため、自分自身でも「運がいい」と思えます。さらに、スムーズな気の流れは「運」を呼び寄せる力があるので、ますます絶好調になるわけです。
「運が良い」「ツイている」人は「気の流れがスムーズな人」で、その逆は「気の流れがスムーズでない人」ということになります。
「もっともっと運をつかみたい」と思うのなら、まず気の流れをつかむように努めなければなりません。「気の流れ」を自分のものにできれば、「運の寄ってくる体質」になることも可能です。 しかし、「気」が人の運・不運を左右するなどと言えば、「そんなうさんくさい話があるものか」「どうせまゆつばものだろう」などと笑う人もいるでしょう。なぜなら、気は姿かたちがないため、「はい、これが気というものですよ」と差しだして見せることができないからです。
でも、私たちが日常使っている言葉の中には、「気」という文字がつくものがいろいろあるではありませんか。 「やる気」「根気」「負けん気」「元気」のように、見るだけでファイトがわくような力強いものもあれば、「病気」「弱気」「陰気」のようにマイナスイメージの気もあります。これらの言葉の意味するものは、パッと実感することができますね。
高いところから飛び降りる、うんと重い物を持ちあげる、覚悟を決めてなにかをするといった場合には、ほとんどの人が深く息を吸いこんでから、「よし!」「えい!」などと声を出しますね。これは、無意識のうちに自然界から多くの気を取りこみ、また自分自身の中にある気を高めて、いつも以上の力を出そうとしているからです。
また、たくさんの人の中でも、容姿の良し悪しとは別に「なんとなく目立つ」「なんとなく目が向いてしまう」という人がいます。これもまさに気のなせるわざです。その人の持つ気の強さが、存在感となってあらわれていると言えます。
やる気に満ちて、気力が充実しているときは、なんでも予想以上にとんとん拍子で進みます。それほど疲れも感じず、病気にもなりません。不思議なことに、そういう人のまわりにはいつも協力者があらわれ、仕事がうまく進んでいきます。 反対に、気が進まないまま仕事をしていると、思わぬ事故を起こしたり、とんでもないミスをします。こういう現象を「気がゆるんだ」と表現しますが、これは「気」が停滞してよどんだために起こった現象です。
「気」を知るということは、すなわち自分の好・不調を知ること。それがわかれば、自分のツキ、他人との関係、お金や物の流れなどもまた、自然にわかってくるはずです。そして、「気」を充実させる方法を知っているかどうかで、人生は天国と地獄くらい変わってきます。
この本では、「気」をじょうずに使って成功する法則について、いろいろ教えたいと思います。大いに活用してもらいたいものです。
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